コロナ禍による期間が2年ほど続きました。その間、高校生や大学生だった人もいることでしょう。貴重な学生時代の2年間を今までとは違った形で過ごした人も多いことと思います。またこの期間には今までにない様々な経験をした人もいるでしょう。その後の大学生の様子を見ていると、今までより「学校で学びたい」という意欲を持っている学生の方をよく目にするようになったと思います。また将来の進路に向けて「在学中に力を入れてきたこと」が問われるようになってきたため、より自分自身で学びの意識を変えた人もいるかと思います。

大学で学ぶことは、より専門的な知識や実学としての能力を獲得すること、また社会人や企業人の方と出会い、話し、一緒に学ぶ機会を得ることができることです。学ぶということは、ただ本を読んで人の話を聞くことだけではなく、議論をしたり、自分も体験し、アイデアを提案したりしていくことで、より将来の自分の目標や、今学んでいることの意義を確認してモチベーションを高めることにもつながります。また社会に対して、自分が学んだことを活かして、より良くするためにはどうしたら良いのかを考えるきっかけにもなります。

社会人の方たちにも学生のみなさんとの出会いを喜んでくださる方たちもたくさんいます。「ミライ企業」はその中でも、若い学生さんたちを応援し、教育の場を与えてくれる温かい経営者や働く人たちの企業が集まっています。学生のみなさんがキャリアの第一歩を始めるにあたって、不安であったり、何をしたら良いのかわからない、という方もいるかと思います。働くという経験はいつ始めても良いと思います。そのために、自分自身がもっている「働く」ということの仕事観をしっかり作っていくうえで、先輩たちのキャリアや仕事の様子、どのように働いているかを参考にすることも良いことと思います。

また経営者の方とお話をして日々どのように企業を経営したり、日々仕事をされているのかを聞くこともひとつです。私の担当する大学1年生では、初学年にも関わらず、非常に意欲的に企業と関わり、企業や社会人から学びたいという学生が多くいました。とくに「ミライ企業」との関わりで、「1年生から実際に企業の方のお話から学び、自身のキャリアを考え、意識するきっかけとなった、とても良い体験だった」という学生も多く、またインターンシップに1年生から参加したいという意欲的な学生も増えています。

まだ何をしたらよいか曖昧でわからないという人は、ぜひ自分のあこがれる人、目標となる社会人を見つけてください。そのためにはより多くの人たちと出会い、話しをする機会を持つことが大事だと思います。これからは自分のキャリアを自分で切り開いていく、という意気込みと積極的な活動を楽しみ、仕事観をChangeし、自分の成長につなげていきましょう。

Writer

近畿大学 経営学部 准教授

岡山 武史先生

ミライ企業プロジェクトオブザーバー、日本消費経済学会理事、博士(商学)。専門はマーケティング、流通論。著書に『リレーションシップ・マーケティング』(五絃舎、2018年)等がある。

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