ミラプロには「3つの力と11の項目」というミライ企業が目指す指標があります。詳しくは「ミライ企業プロジェクトについて」を見て読んでください。(ページはこちら)私がこのプロジェクトの中で最も重要だと考えていることは核の部分に書かれています。それは「良心」。「良心」とは換言すれば「良識」です。「常識」ではありません。では良識と常識との違いは何か。それは普遍性です。常識は時代の変遷で変わるが、良識は変わらないものです。
例示してみましょう。ここ数年で、学生は自校の就職ガイダンスや学内プログラム以上に、個別に対応してくれる就職エージェントを使う人が増加しています。つまりデジタルネイティブ世代の学生にとっての常識が変化したのです。個別指導塾のように、自分にカスタマイズしてくれる心地良さと便利さが大きな要因でしょう。さらにオファー型のマッチングサービスならば、自分のデータをアップロードしておけば、企業がそれを読んで連絡をくれる。ますます便利で楽ですね。学生にとって今の「常識」になるのは理解できます。
しかしそれを運営している企業や団体に「良識・良心」があるかどうかは別です。自分のビジネスが「学生を顧客に紹介して儲けよう」という目的で、「その学生の適性の有無、希望の有無は関係ない」と短絡的で短期的な利益目的の団体なら「良識・良心がある」とは言えません。逆に「この学生の希望とこの企業はマッチするから繋ごう。結果、ビジネスとして儲かる」という考えであれば「良識・良心」を感じる事ができるのではないでしょうか。
さて「良識・良心」があるか、という視点で人材ビジネスを俯瞰し調べていくと、私にはそういう組織は数社しか見当たりません。このミラプロはその一つであり、極めて「良識・良心」を重視しています。それを「ミライ企業プロジェクトについて」で読み取ることができるし、運営メンバーが重視していることを実際の活動から共感できます。しかし課題が一つあります。「良識・良心」の有無は、一方的に話を聞いているだけでは理解も共感もできないのです。自ら調べ、問いかけてみないと本質(核)は見えてこないのです。メンドーでラクじゃないのです。
さてそこで学生に問います。君はラクな仕事と、ラクではないがタノシイ仕事とどっちを優先しますか?そしてその仕事や企業と出会うための就職活動は、ラクを優先?タノシイを優先?この正解は一つではなく、一人ずつ自分の中にあるはずです。行動しながら考えてみてください。行動は自分の思考を深め、伸ばします。そして自分の中にある「正解」を見つけ出してください。