記憶に残る建築会社として、つくる人をつくりたい

三和建設株式会社

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企業向けの工場(主に食品工場)、物流倉庫・施設や賃貸マンションといった建築物の提案、設計、施工を一貫して行うゼネコン「三和建設」(大阪市淀川区)。なかでもサントリーグループとの縁は深く、1947年の創業以来、山崎蒸溜所や食品工場など、多くの建物の建設に携わっている。「記憶に残る建築会社として、つくる人をつくりたい」と話す、辻中敏専務の目指すミライについて聞いた。

専務取締役辻中 敏さん

長いお付き合いを前提に

――事業の目的は?

当社の経営理念は「つくるひとをつくる®」です。私たちが目指すのは、建物をつくるだけではなく、建物を通じてお客様が必要としている価値を提供すること。また、環境に優しく長持ちするなど、社会にとっても有用な建物をつくりたいと考えています。そうした建物をつくるのは“ひと”。お客様の潜在ニーズを引き出し、それを形にできるような提案力や専門技術力、人間力を兼ね備えた人材の育成に力を注いでいます。

私たちがつくった建物は何十年と使い続けられるものだからこそ、お客様との間に信頼関係を築き、長いお付き合いができる人材が必要です。中小規模の建設会社にしては珍しく、20名近い設計部隊を抱えているのも、その考え方と紐付いています。仮に私たちが工事を請け負った建物に何らかの不具合が生じた場合でも、自社でその補修を行える体制があれば、スピーディーな課題解決が可能になるのです。

他社との違いを明確にする

――目的を果たすための方法は?

社員には常に「追求力」を求めています。追求力とは、お客様が求めている価値を問い続け、お客様自身が気づいていないニーズを先回りして提案する力です。そういった姿勢が信頼を勝ち取り、自分自身の成長にもつながります。

2016年10月からは、人の成長を促進するため、社内大学「SANWAアカデミー」を始め、価値ある建物をつくるために求められる専門技術力を高めています。また、専門技術力とセットで必要なのが、周りの力を借りて事を成す能力=統合力です。マネジメント力、リーダーシップ、人間力などの総称とも言える「統合力」を、社内大学と現場での実践の両輪により磨ける仕組みを整えています。講師は全員が当社の社員です。自身のリアルな経験を人に伝えることは、伝える側にとっても学びになるのです。

近年は、食品工場を中心に、専門性を高めながら事業のブランディングにさらに磨きをかけています。選ばれる会社になるためには、同業他社との違いを明確に打ち出す必要があるからです。「この分野では大手ゼネコン、スーパーゼネコンにも負けない」という自負があれば、自己概念や会社に対する社員のロイヤルティーも高まるでしょう。そのためにも「大手と競合したときにうちが選ばれた」「三和建設が入札すると知って大手が辞退した」という事例が出れば、必ず全社的に共有し、社員を鼓舞しています。

人本位主義を掲げている私たちには、会社を永続させる責任があります。経営の大原則にのっとれば、誰が抜けても変わらず機能するような組織をつくるべきでしょう。しかし、私たちが目指しているのは社員全員が「代えのきかない」会社です。もちろん人が抜けると大変にはなりますが、それはそれで穴を埋める人たちの成長の機会になる。仕事をしていておもしろい方を私たちは選びたいのです。

やり抜くことで見えてくる世界がある

――実現したいミライは?

二つの意味で、人の記憶に残る会社であり続けることです。

第一には「食品工場といえば三和建設」というように、知る人ぞ知る存在でありたいと思っています。ただ顧客が偏ることはリスクでもあるので、新たな専門分野をつくる取り組みとして、木造建築に特化した会社をM&Aで買収し、BtoCの住宅事業に参入しました。むやみに手を広げると特徴を失い、価格競争に陥ってしまいかねないので、特徴を維持しつつも事業に幅をもたせる「狭く深くを増やしていく」スタンスで会社を進化させていきたいと思っています。

第二には中小企業らしからぬ品格や誠実さを備えた人材が揃っている会社、いわば「正規軍の佇まいを備えた野武士集団」を目指しています。そうなるため、若い人に望むのが「やり抜く力」です。さまざまな情報が簡単に手に入る今は、成果や答えをすぐに求めるあまり、「意味のない修行は無駄でダサい」という価値観が広がっているように思います。

会社に入ると、今の仕事にどういう意味があるのか、この先にどういう未来が待っているのか、不満や疑問が膨らんでくることもあるかもしれません。しかし、まず目の前のことを一生懸命やれば必ず成長します。成果を出して、人から認められれば、自信が芽生えます。そしてその成功体験が前向きな姿勢をつくり、新たな成果と自信を生むのです。そういった好循環が生まれるまでは、辛抱しながら「やり抜く」プロセスは欠かせません。

もちろん会社としては、SANWAアカデミーや入社3年目までの社員を対象にしたメンター制度などを通して、社員を放ったらかしにしないように心がけています。時間がかかる建物づくりは奥が深く、だからこそ醍醐味があるのだと「やり抜く」ことで知ってもらえればと思います。

学生とともに実現したいこと

業界に詳しくない立場だからこその柔軟な発想で、新たなアイデアを提供してほしい。

Commentミラプロメンバーから見た三和建設株式会社

『つくるひとをつくる』を経営理念として掲げ、「人を大切にする経営学会」の常任理事も務めておられる森本社長。社会に有用な建物をつくるために、働く“ひと”がやり甲斐・生き甲斐をもてるように注力されています。「世のため人のため」を最優先に経営されている三和建設さんは、日本の宝だと言っても過言ではないと思います。

株式会社天彦産業 代表取締役社長樋口 友夫さん

森本社長と辻中専務を取材しましたが、「つくるひとをつくる」ことへの強いこだわり、そのための活動が一貫しており、その理念が浸透していることがよくわかりました。人が抜けても会社が困らない効率性よりも、社員全員が「代えのきかない」ことを目指しているという、経営者の熱い血の通った言葉が印象的でした。

ミライ企業プロジェクト 事務局神崎 英徳さん

Profile会社情報

会社名

三和建設株式会社

所在地

〒532-0013
大阪市淀川区木川西2-2-5

電話番号

06-6301-6636

スタッフ数

150名(※契約社員含)

事業内容

総合建設業

Webサイト 採用サイト

Features企業のらしさ

  • 社会的理念力

    • 理念の明確性
    • 理念の浸透性
    • 社会(地域)貢献性
  • 自律協働型組織力

    • 人材育成
    • 関係性
    • 多様性
  • 持続的革新力

    • 独自性
    • 収益性
    • 顧客志向
    • 戦略性
    • 協働性
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